掲載日:2021年12月19日
[グッとBook!]
開高さんはコピーライターから小説家に転身して1957年に「裸の王様」で第38回芥川賞を受賞します。遅筆で知られそのエピソードとして、芥川賞受賞後に「文學界」(文藝春秋)から依頼された原稿を締切までに書き終わることができず、既に「群像」(講談社)に提出していた原稿を回収してそのまま「文學界」に提出してその場を凌ぎましたが、その後16年間講談社から干されてしまったということがあったそうです。1964年に朝日新聞社の臨時特派員として戦時下のベトナムへ行きルポライターとしても活躍します。そしてルポライターとしての才能が釣り紀行文の金字塔「オーパ」で花開くのです。
本書は開高健さんの遺作となった3つの短編を収録しています。アクアマリン、ガーネット、ムーン・ストーン、3つの宝石に托して語られる物語ですが、際限なくイメージを膨らませていくエッセイ風の自伝小説といえばいいでしょうか。表現力が秀逸でどんな出来事も開高健さんの筆にかかれば珠玉になると思われます。
営業推進部R.S.
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スタッフの読後コメント
文体からあふれ出る「色彩」「芳香」「陰影」まさに珠玉の3短編。開高健が残した最後の神髄。迫真の「白鳥の歌」
そごう千葉店S.T.
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