掲載日:2017年12月15日
[三省堂古書館]
句 | 泉への道おくれゆく安けさよ | |
作者 | 石田波郷 | |
価格 | \48,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 広く知られている石田波郷の代表句。昭和27年作。句集『春嵐』所収。 泉に向かって、仲間の後を遅れながら歩いていく。大きな手術をし病弱ゆえ、速く歩けないのである。しかし急ぐことはない、やがては泉に着くのだから。心の安らかさ、静かな「生」の喜びが表現された名句。 入手困難な逸品です。 |
句 | 落葉松はいつめざめても雪降りをり | |
作者 | 加藤楸邨 | |
価格 | \48,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 加藤楸邨のよく知られた代表句のひとつ。昭和25年作。句集『山脈』所収。 重い病いから生還したが、まだ完全ではない。寝てもすぐに目覚めてしまうような毎日である。窓の外には、落葉松の林に雪が一日中降り続いている。 静かな自然の営みに包まれての、信州の旅の途中の一景である。 |
句 | 春寒の猫の巻寝の鼻いづこ | |
作者 | 加藤楸邨 | |
状態 | 裏面に書込有 | |
価格 | \20,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 加藤楸邨には猫の句が多い。この句もそのひとつ。 ひとかたまりに丸まって動かない猫。顔を隠していて鼻がどこやらわからない。 そこはかとない猫への愛情が感じられるほのぼのとした俳諧味のある句である。 |
句 | 廟の扉のうす日に覚めぬ實朝忌 | |
作者 | 長谷川かな女 | |
価格 | \20,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 長谷川かな女ファンならぜひ手に入れたい入手困難な逸品。 源實朝の忌日を詠んだ珍しい句。 現在、市中に出ているのはこの一品のみです。 |
句 | 秋晴や宇治の大橋横たはり | |
作者 | 富安風生 | |
価格 | \16,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 句集『草の花』所収。教科書に載るほどの有名な句。 京都の宇治の大橋が、ゆったりとした宇治川の流れの上にかかっている。広い秋の空は、見事なまでに澄み渡っている。まさしく秋たけなわである。 歴史ある宇治橋のゆるぎない姿に、素直に感動して詠んだ句。 |
句 | 冬に入る馬の尾さばき音もなし | |
作者 | 藤田湘子 | |
状態 | 裏面に書込有 | |
価格 | \20,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | 昭和25年作。句集『途上』所収。 『馬酔木』編集長として、石田波郷とともに水原秋桜子を継いだ藤田湘子の逸品。 ときおり振る馬の尻尾の動きにより、初冬の景を描く。 「音もなし」により、しづけさが見事に活写されている。 |
句 | 鶏頭を三尺離れもの思ふ | |
作者 | 細見綾子 | |
価格 | \38,000 | |
在庫 | 1点 | |
書店より | あまりにも有名な細見綾子の代表句。昭和27年作。句集『冬薔薇』所収。 景はわかりやすいが、解釈は多くの人がさまざまに論じてきた。 三尺である必然性は? 何を思っているのか? なぜ鶏頭でなければならないのか?…… 黄泉の国で、綾子はただ静かに微笑んでいることであろう。 |
句 | 美作は盆の夜を寝て灯消す | |
作者 | 森澄雄 | |
価格 | \10,000 | |
在庫 | 1点 |
短歌俳句川柳堂からのご紹介