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「気流の鳴る音」 真木悠介著

掲載日:2022年2月14日

[知の旅へ]

著者の真木悠介さんは社会学者の見田宗介さんの筆名です。見田さんの社会学はカルロス・カスタネダと比較社会学がその中心に据えられています。カルロス・カスタネダはアメリカの作家・人類学者で、その著作では呪術師との哲学的な対話や薬草を用いた意識の変容体験等が、社会学や人類学のフィールドワークを下敷きにしたルポルタージュの様式によって描かれています。この非西欧的な知識は禅や道教といった東洋思想への関心や西欧中心の世界観を反省しようとする思想を背景にしてカウンターカルチャーに大きな影響を与えました。
本書は近代的価値観を否定し「所有」したり「支配」することはあまり意味がなく、ひとつの視点や感覚にとらわれずに全ての感覚を解放することが重要であると説いています。1977年に刊行されていますが、批判的な見方や問題意識に溢れた鋭い文章は今読んでもはっとするものがあります。

営業推進部R.S.

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スタッフの読後コメント

真木先生1977年の著作ですが、今まさに社会の様々な枠組みが綻び揺らぐ中、ネイティブアメリカンの文化から現代社会へ逆に照射された人間の営みの根柢を考察したこの書こそ今最も参照すべき価値があると考えます。

名古屋本店T.K.

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